世界的に無視できないほど盛り上がりを見せているのが、地球環境の保護活動です。
地球の気温は年々上昇しており、その主な原因は人間が排出する二酸化炭素と言われています。
二酸化炭素を人間が過剰に排出することで、地球の気温は上昇しさまざまな弊害がすでに生まれている状況です。
気温が上昇すれば北極や南極の氷河は溶け始め、海水面が上昇します。
それにより国土が消失する国が出てくるとされ、南太平洋の島国ではすでには危機的状況に陥っているほどです。
北極や南極の氷河だけではなく、アルプスやヒマラヤなどの山脈では氷河が崩壊して流れが発生して大洪水に繋がったりしています。
さらに近年世界各地で増加している大型の台風やハリケーン、高温や低温などの異常気象も地球温暖化と無関係ではないとされています。
地球の温暖化は異常気象だけではなく、農業や漁業にも大きな影響を与え人間の食生活にもダイレクトに響いていますから、決して他人事ではないと言えるでしょう。
二酸化炭素を排出する大きな原因の一つは火力発電所
そのため地球の温暖化を抑えるために環境保護活動が活発化していて、日本でもエコ活動が盛んになっています。
しかし個人がどれだけ努力をしても、地球の温暖化をストップするほど大きな影響を与えることはできません。
そこで注目されているのは、エネルギーの改革です。
二酸化炭素を排出する大きな原因の一つは、火力発電所と言われています。
石炭や石油を燃やして電力を発電する代わりに、地球上には多くの二酸化炭素を排出してしまいます。
そのため地球温暖化を悪化させる原因の一つとされ、海外では火力発電所を廃止する動きが活発です。
しかしこれまで電力を作り続けてきた火力発電所が廃止されると、電力不足に陥り経済活動に悪影響が出るでしょう。
クリーンなエネルギーとして注目されてきた原子力発電も、一度事故が起これば近隣に汚染が広がり人が住めなくなります。
一部の国では廃止を決定した原子力発電を再び稼働させるという動きがあるものの、まだまだ予断を許しません。
そこで廃止された火力発電所の代わりに注目を集めているのは、自然のエネルギーを使った発電方法です。
太陽光や風力は循環型のエネルギーとして世界中で活用が進められている
太陽光や風力といった自然の力は、もともと地球上に存在しているエネルギーなので環境への負荷がありません。
どれだけ使用しても石炭や石油のように枯渇する心配はありませんから、循環型のエネルギーとして世界中で活用が進められています。
特に環境意識の高いヨーロッパでは、水力や太陽光に風力、さらに地熱などあらゆる自然エネルギーの活用が進められています。
こうした自然エネルギーをうまく活用することで、環境保護と人間の社会活動を両立させることができるでしょう。
環境先進国とされるヨーロッパに対して、日本の現状はかなりの遅れをとっています。
メインの電源となっているのは火力ですし、原子力発電所もまだまだ稼働中です。
自然エネルギーの活用もそれぞれに大きな問題があり、割合としては高くありません。
そもそも日本は、ヨーロッパとは違い従来の自然エネルギーを活用しにくい国土とされています。
ですが日本には広大な海というものがあり、これをうまく活用することで自然エネルギーの割合を殖やすことが可能です。
洋上風力発電の特徴とメリット
その一つの方法が洋上風力発電で、すでに全国の各地で実証実験が開始中です。
洋上風力発電は、一般的な風力発電とは違い陸地に風車を設置するわけではありません。
海上に設けられた土台の上に風車を設置して、風邪の力を使って発電します。
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洋上風力発電のメリットとしては、周囲への悪影響を心配しなくて良い点でしょう。
陸上に風車を設置すると騒音や電磁波などの影響が懸念され、周辺に住む人々に不安を与えてしまいます。
しかし陸地から離れた海上に建設される洋上風力発電なら、騒音や電磁波などの影響は限定的です。
周辺住民への影響をほとんど心配する必要がありませんから、スムーズに普及させることができるでしょう。
また風力発電の問題点の一つとして、安定した風力を得られないこともあります。
陸上での風の強さにはバラツキがあり、強い日もあれば弱い日もあり安定しません。
そのため発電量にもバラツキが出て、安定したエネルギー供給にも影響が出てしまうでしょう。
しかし海上なら陸上よりも強い風が安定して吹いているので、エネルギー供給も安定させることができます。
もちろんまだまだ課題も多くありますが、海に囲まれた島国の日本にとっては魅力的なメリットがたくさんあるのが洋上風力発電ですから、期待されるのも当然です。
まとめ
現在日本では茨城県や福岡県の沖などさまざまな場所で実証実験が行われていて、順調に進めば数年後には実用化されるかもしれません。
数十年先の未来では火力や原子力は過去のものとなり、洋上風力発電がメインになっている可能性はあります。
もし日本で使われるエネルギーの大部分をまかなえるようになれば、環境保護の後進国から先進国になっているはずです。
最終更新日 2025年6月25日 by weetso